みなさんこんにちは😃
はる歯科診療室です🐼
晴れ渡った空に、新緑の木々。
すがすがしさを感じる季節になりましたね☘️
楽しかったゴールデンウィークも終わり、少し疲れが出てくる頃かもしれません。
体調管理に注意しながら、今月も楽しんで過ごしていきたいと思います!
さて今日は歯周病菌についてお話しします🔈
少し難しい話しになりますが、お付き合いください^_^
歯周病は、歯肉や歯槽骨などの歯周組織に影響を及ぼす炎症性疾患です🔥
その主な原因は歯垢に含まれる細菌です🦠
歯周病菌の種類は大まかに生存条件によって分類がされています。
酸素があるところで繁殖しやすい好気性菌、酸素がないところで繁殖しやすい嫌気性菌と分類されます。
さらに酸素があってもなくても繁殖できる場合を通性、そうでない場合を偏性として分類されます。
通常、人間であれば酸欠状態にすれば自ずと死んでしまいますが、歯周病原性菌はそうではありません!(◎_◎;)
細菌の体制派が嫌気性菌よりに傾くという変化は起きえますが、死滅することはありません。歯周病菌の繁殖しやすい条件が異なるため、場所・部位により繁殖している菌が変化してきます。
では、どのような差が生じるのでしょうか?
歯周病が進行すると歯肉の腫れだけでなく、内部には、歯を支える歯槽骨に大きな骨欠損を生じるようになります⚡️
その結果、深部に病巣が出来てしまいます。
深部は外界から離れるようになることと同じことです。
つまり☝️空気と触れにくくなる、酸素のない環境になっていくので、嫌気性菌が多数繁殖することになるんです‼️
歯周病をひき起こす細菌は、
P.g.菌(Porphyromonas gingivalis)
T.f.菌(Tannerella forsythensis)
Td.菌(Treponema denticola)
P.i.菌(Prevotella intermedia)
A.a.菌(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)
など10種類以上がわかっています。
歯周病菌は、組織に定着しやすい性質をもち、生体の攻撃をかわす力をもっています。
さらに直接、間接的に組織を破壊する毒素や酵素をもっていることで歯周病をひき起こします:;(∩´﹏`∩);:
詳しく説明していきます☝️
⚫︎Porphyromonas gingivalis(P.g.菌)
Porphyromonas gingivalis(P.g.菌)は表面に線毛という構造をもち、歯肉組織にくっついてきます。
菌体の表層には莢膜という層があり白血球の貪食に抵抗すると考えられています。
表層にはタンパク分解酵素があり、宿主組織の破壊、さらに免疫担当細胞のコミュニケーションのために働くサイトカインを分解することによる免疫撹乱作用があります。
さらにこの菌の持つ内毒素は、歯槽骨(歯を支えている骨)の吸収をひき起こします。
⚫︎Treponema denticola(Td.菌)
Treponema denticola(Td.菌)はらせん状の運動性菌で表層に歯周組織へ定着するタンパクを持っています。
またタンパク分解酵素により組織を障害すると考えられています。
⚫︎Aggregatibacter actinomycetemcomitans(A.a.菌)
Aggregatibacter actinomycetemcomitans(A.a.菌)はせん毛をもち歯肉組織にくっつきます。
白血球毒をもち白血球の働きを低下させてしまい、貪食しようとしてくる防御細胞から身を守り、内毒素やその他の毒素により歯周組織を障害します。
この菌は歯肉組織の中にまで侵入するといわれ、Aa菌が存在するとうまく治療効果が現われません。
非常に恐ろしい細菌です。
P.g.菌、T.f.菌、Td.菌は歯周病が進行している人々のほぼ60~70%から発見される菌です。
これらはよく同時にみつかります。
A.a.菌は非常に少ないタイプです。
とくに日本人でこの菌を保有しているケースは稀だといわれますが、もしこの菌により若年時から歯周病にかかると非常に危険です。
P.i.菌は一般的で誰もがもっている菌ですが、口腔を不潔にするだけで、歯周病を引き起こす原因になります。
思春期や妊娠期にもこの菌が増加し歯周病をおこします。
こちらの動画も参考になさってください💁♀️
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https://youtu.be/lN8eln6SVFg?si=wKWNt9VVx4sgZlpT
最近の研究では、歯周病菌が全身的健康に及ぼす影響も注目されています。
特に、心血管疾患、糖尿病、早産、呼吸器疾患などとの関連が示唆されています。
これらの病状は、慢性的な炎症反応と関連しており、歯周病がリスク因子となる可能性があります。
特に糖尿病とは深い関わりがあります。
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https://youtu.be/V8QibKbkG1o?si=Spfh9uWmgE6Eui3m
歯周病の予防には、正しい口腔衛生が不可欠です。
定期的な歯科健診、適切なブラッシング、フロスの使用などが推奨されます。
治療方法には、スケーリングやルートプレーニング、場合によっては外科的治療が含まれます。
また、抗生物質の使用や、最近ではプロバイオティクスの利用も研究されています。

歯周病は自覚症状なく進行します😭
歯周ポケットの深さを測ることで、進行具合が分かります。
ご自身のお口の状態を分かることが大切です。
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